「職場のコミュニケーション改善方法|チーム成果を高める「協働力」と、その鍛え方」

「社員のコミュニケーション力を高めたい」——よくあるご相談ですが、そもそも“コミュニケーション力”をどう定義していますか? 定義が曖昧なまま研修に走っても、成果にはつながりません。本記事では、コミュニケーションを「仕事の価値を高める手段」と捉え、その本質を**「相手に負荷をかけず、気持ちよく協働する力=協働力」**と定義し、どう鍛えるのかを、具体例とともに解説します。

1. 「コミュニケーション力を高めたい」の落とし穴

1-1 定義が曖昧なまま、研修に走っていないか

「社員のコミュニケーション力を高めたいんです」——これは、お客様から非常によくいただくご相談です。それほど「コミュニケーション力」は、ビジネスの普遍的な課題とされています。

ところが、いざ問われると明確に答えられないケースが少なくありません。「コミュニケーション力とは、どう定義していますか?」。ここが曖昧なまま、「とりあえずプレゼン研修を」と進んでしまう企業は意外と多いのです。

1-2 まず整理したい3つの問い

研修を考える前に、まず次の3つを整理することをおすすめします。

  1. 「コミュニケーション力」とは、どう定義されているか
  2. 具体的に、どんな力を高めたいのか
  3. なぜ今、それを高めたいのか

この問いに答えられると、打つべき施策はぐっと具体的になります。


2. コミュニケーションは、何のために必要か

2-1 「仕事の責任」とは「成果の責任」

弊社では、コミュニケーションの必要性をこう定義しています。

「自分ひとりでは出せない成果を、他者を巻き込んで創出するため」

「仕事に責任を持ちなさい」と言われたとき、それを「自分ひとりで抱えてやること」と捉えてしまう人がいます。任された業務をやり切る姿勢はもちろん大切です。しかし、仕事に責任を持つとは、本来「成果に責任を持つこと」。そのためには、必要な人を巻き込み、より良い成果を出す行動が欠かせません。

2-2 ひとりで出せる成果には限界がある

どれだけ優秀でも、一人で出せる成果には限界があります。だからこそ、成果に責任を持とうとすれば、**コミュニケーションは「あった方がいい」ではなく「不可欠」**になります。コミュニケーションは、成果を最大化するための手段なのです。


3. コミュニケーションスキルの本質とは

3-1 「結論から」「仮説を持って」は“負荷を下げる”技術

コミュニケーションとは、突き詰めれば**「相手の時間をいただく」行為**です。だからこそ、相手に負担をかけず、気持ちよく協働することが求められます。弊社ではコミュニケーションスキルをこう定義しています。

「相手に負荷を与えず、気持ちよく協働するスキル」

ビジネスでよく言われる、

  • 「結論から話しましょう」
  • 「仮説を持って相談に行きましょう」
  • 「事実と意見を分けて伝えましょう」

これらの基本も、すべて**「相手の負荷を下げる」ためのテクニック**です。相手の時間を無駄にせず、誤解や混乱を避け、理解しやすく伝える。その積み重ねが協働を滑らかにします。

3-2 「この人とはラクだ」が成果につながる

負荷を下げられると、相手に**「この人と仕事をするとラクだ」「スムーズに進む」**と感じてもらえます。この“ラクさ”の評価が、巡り巡って成果につながっていきます。伝え方のスキルは、自己表現のためではなく、相手のためにあるのです。


4. 「負荷を下げる」だけでは足りない

4-1 ワクワク・意義・感謝という感情面

ただし、「負荷をかけない」だけでは十分ではありません。たとえば相手が、

  • 「あの人と仕事をしてもワクワクしない」
  • 「任された仕事の意義を感じない」
  • 「やっても感謝されない」

——こう感じてしまっては、「気持ちよく仕事ができる相手」とは思ってもらえません。スムーズさ(負荷の低さ)に加えて、感情面への働きかけが必要です。

4-2 「一緒に働きたい」と思われる関わり方

「一緒に働きたい」「この人に協力したい」と思ってもらう——そのための感情面の配慮(仕事の意義を伝える、貢献に感謝する、前向きな空気をつくる)は、協働の質を大きく左右します。負荷の低さ×感情への働きかけが、気持ちよい協働をつくるのです。


5. 成果を出す人は「巻き込む力」を持っている

5-1 “他者との共創力”が価値を生み出す

自分一人では解決できない課題を与えられることはビジネスにおいては多々あります。そういった時に、**「知見を持っている他者を、気持ちよく巻き込む力」**を持っていれば、あらゆる問題を解決することができます。

先日、ある企業から「自治体営業のノウハウを教えてほしい」とご相談をいただきました。私はBtoBの営業支援が専門ですが、自治体営業については専門性が不足していました。

そこで、自治体営業の経験が豊富な友人3名に声をかけ、私の知見と組み合わせてコンテンツを共創しました。結果、お客様から高い評価をいただき、実際の成果にもつながり、今も継続支援をさせていただいています。

5-2 これからの「協働力」を鍛えるには

成果を出す人とは、「すべてを自分でこなせる人」ではありません。一人で全てをこなすことあ不可能です。人を巻き込めむ力、そして、巻き込んだ相手に気持ちよく協力してもらう力こそ、これからのコミュニケーション力の本質=協働力です。

「コミュニケーションが課題だ」と感じるなら、単なる“伝え方”のスキルを超えて、**「協働して成果を高める組織になるには何が必要か」**に目を向けてみてください。

▼ 協働力セルフチェックリスト

  • 「コミュニケーション力」を自社なりに定義できているか
  • 相手の負荷を下げる伝え方(結論から・事実と意見の区別)ができているか
  • 「この人との仕事はスムーズだ」と思ってもらえているか
  • 仕事の意義や感謝など、感情面に配慮できているか
  • 抱え込まず、必要な人を巻き込めているか

お問い合わせ・ご相談

「個々の協働力を高めたい」「チーム成果を最大化したい」——そんな課題に、現場で使える育成スキルの研修・伴走支援をご提供します。お気軽にご相談ください。 
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